クサガメ飼育の基礎知識

クサガメについて

クサガメ飼育の基礎知識|大きさや寿命・性格・生態・オスメスの見分け方などを解説!

クサガメ飼育歴15年のYamaです。

まずクサガメを飼育する前に、クサガメが自然界ではどんな生活をしているのかなどの生態を少しでも知ってもらえたら、飼育の環境作りのヒントになると思います。

 

この記事では、「クサガメを飼育する前に知っておきたい基礎知識」について自身の体験談や周りのクサガメを飼っている人たちのお話を交えて注意点なども一緒に解説していきます。

細かいことよりまずは大まかにクサガメってこんな生き物だよ、というのがわかってもらえればと思います。

 

 

クサガメの生態について

クサガメは水の中と陸地を両方使って生活する水棲(はんすいせい)のカメです。爬虫類なので気温や水温によって体温が変化する変温動物になります。

水温や気温が高くなると(約20℃以上)動きが活発になり、低くなると(約20℃以下)動きが鈍くなります。
飼育下では場合によってヒーターや扇風機を使い温度管理が必要です。

 

活動する時間は主に昼間で昼行性(ちゅうこうせい)
そのため飼育するにあたって、夜行性動物と違い夜に動いてうるさいなど騒音は少ないです。

我が家では水槽の消灯時間を決めていて、電気を消してあげると大人しく眠りについています。

 

↓寝ているとんちゃん

朝は、日の出と共に勝手に起きているようですが・・・

 

クサガメの生息域や生活環境(住んでいるところ)

クサガメは流れの緩やかな河川や池、沼、湖などの水辺に生息しています。湿地や田んぼなどでもみかけることができるカメです。

↓某河川の流れの緩やかな支流です↓

↓静かに覗いてみると泳いでいるカメが!(ミドリガメかな?)

クサガメもいたのですが、逃げられました・・・泣

池や川で水面に浮かびながら顔を出したり、スイスイ泳いでいる姿を見たことがある方々も多いと思います。

↓わかりにくいですが・・・クサガメとミドリガメが混泳していますね

生息域がほぼ同じなのでミドリガメもよく一緒に見かけます。

 

クサガメ飼育に必要な水深や水の量

生息環境からもわかるようにクサガメは水の中で泳いで生活する時間も結構長いです。
ですので飼育するときは少なくとも甲羅がしっかり水に浸り泳げるくらい水深を確保してあげると理想です。

水深はカメが底に足をつけて餌を食べれるくらいがちょうど良いと言われています。

甲長と同じ深さ、もしくは甲羅の厚さの2〜3倍くらいが目安です。

 

↓我が家のクサガメ水槽の水深はこれくらい↓

 

クサガメの寿命(20〜30年)

寿命は20年~30年ほどといわれています。長いと40年近く生きたという例もあるそうです。「亀は万年」と言われるように、基本的に寿命は長いです。

自分のまわりでも20年以上飼っているという話はよく耳にします。
とんちゃんもすでに15才くらいですが、衰える気配がありません。笑

ですのでクサガメの飼育をし始めようという時は、この寿命のことも考慮した上で最後までちゃんとお世話できるかも考えてあげましょう。

 

ちなみに当ブログのコメントで、38歳のクサガメさんを飼育されている読者様もいました。(凄い!)

 

クサガメの大きさ(どれくらい大きくなるか)

一般的にいわれている大きさは最大でオスは20cm、メスで30cmほどの大きさになります。基本的にオスよりメスの方が大きくなります。

この大きさとういのは、頭から尻尾の長さではなく頭側から尻尾側までの甲羅の長さのことで甲長(こうちょう)と呼ばれています。

↓参考にどうぞ

ですので、頭と首と尻尾を伸ばしたことを考慮するとプラス5〜10cmほどの大きさになります。

 

参考で大まかにですが最大サイズで考えてみると

            ↓ここの数字は大体です

オス➡︎ 甲長20cm + 頭首尻尾の計7cm = 27cm

メス➡︎ 甲長30cm + 頭首尻尾の計10cm = 40cm

といった大きさになるということです。

 

このように大きくなるとそれなりに飼育スペースも必要になるので、大きくなってもクサガメが快適な環境やスペースを確保できるのかも考えて飼うことをオススメします。

一般的に水槽サイズは最低、甲長の3〜4倍の広さが必要といわれていますのでそのことも計算に入れてあげましょう。

 

ちなみにとんちゃんはオスで甲長15cmほど。全体の大きさで20cmないくらいです。若干小柄です。
4、5年目くらいでこれくらいの大きさになり成長がかなり緩やかになりました。

 

<補足>

同時期に買い始めた友人のクサガメさんは、どうやらメスだったようでグングン大きくなり1年半ですでに10cmは軽く超えていました。

ちなみに我が家が現在飼育している水槽サイズは幅60cm水槽(奥行き30cm、高さ30cm)です。
ちょうど甲長の4倍の大きさですね。

↓我が家の水槽です。

 

クサガメのオスメスの見分け方

ここまで読んでいただくとなかには、

「メスは大きくなるから飼うの厳しいな・・・」

「そこまで大きくならないオスの方を飼いたい・・・」

他には、「繁殖にチャレンジしたいからオスメス両方飼いたい!」という人もいるかと思います。

 

そういう時に気になるのがオスメスの見分け方ですよね。

 

成体に近づくと(10cm超えたくらい)オスメスの見分けがつきやすくなります。

甲羅を持ってひっくり返し尻尾のサイズや総排泄孔(そうはいせつこう)の位置でだいたい判断することができます。

*総排泄孔とはお尻の穴みたいなものでここからフンを出したりします。

 

↓オスメスの見分けかた画像

メスは尻尾が細く短く、総排泄孔が甲羅より内側にあります。

オスは尻尾の付け根が太く、尻尾自体も長く、総排泄孔が甲羅より外側にあります。さらにオスは黒化(こっか)し全体が黒くなります。

 

↓とんちゃんも今はもう真っ黒の立派なオスです。笑

もともと色黒でしたが気が付いた頃には真っ黒でした・・・笑

 

 

子ガメ(幼体カメ)のオスメスの見分け方

さて子ガメ(幼体)のオスメスの見分け方なのですが、よくペットショップで売られているようなサイズの幼体(〜10cm以下)は見た目だけでは判別がかなり難しいといわれていて、オスメスを選んで購入することができないケースがほとんどです。

ですので幼体から飼う場合は、「今後、甲長が30cmにまで成長する可能性もある」ということを頭に入れておくといいでしょう。

 

クサガメのエサ(食べ物について)

クサガメは雑食性なのでけっこうなんでも食べます。

自然界では、水草、水生昆虫、甲殻類(エビとかカニ)ミミズ、カエル、魚などを食べて生きています。

 

生息域のところで紹介したこの場所で少し網を使ってガサガサしたら、エサとなるエビや小魚などがたくさん採れました。

ここだけ見ると生きたエサとかを与えなければいけないように思えますが、カメ用の乾燥エサがペットショップに売っているので飼育下では餌やりに困ることはありません。ご安心ください。

エサもドックフードを小さくしたようなもので、水槽に投入するだけなので餌やりも簡単です◎

↓このようなエサが販売されています

色々な種類もあり、カメの大きさに合わせてサイズも用意されているので便利です。(とんちゃんを買ったお店でブログ用に写真を撮らせていただきました)

 

 

クサガメの甲羅干し(こうらぼし)がなぜ必要なのか?

「甲羅干し」とは、カメが陸に上がり甲羅を干す行動のことです。

河原や池のふち、石の上などに上がってカメが日向ぼっこしている姿を見たことがないでしょうか?

そう、まさにあれが「甲羅干し」です!

 

↓おわかりいただけるだろうか・・・

近づいたら逃げられてしまったので、遠くからの写真ですいません・・・

 

↓甲羅干し中のとんちゃん リラックスし過ぎです笑

(だらけているんじゃないんだよ!byとん)

 

一見ただ日光浴してリラックスしているだけのように見えますがこの甲羅干し、実はクサガメには欠かせない行動なのです。

クサガメは、日光浴によって紫外線を受けてビタミンDを作りカルシウムを消化し吸収しています。そのため甲羅の成長や強度を維持するに欠かせない役割をしています。

また他にも乾燥させることで甲羅にコケが生えないようにしたり、体温を上げて食べたものの消化を促したり、甲羅や体の殺菌をする役割もあったりします。

 

クサガメを飼育するときは必ず甲羅干しできるような陸地を作ってあげることが必須になります。


甲羅干しができない状態で飼い続けてしまうと、体調不良や甲羅の変形が出たり、成長が遅くなったりというトラブルが出てきてしまいます。

飼育下でちゃんとした甲羅干しをさせてあげるようにする方法や必要な器具などは後ほど飼育編の別記事で紹介していきますのでそちらをご覧ください。

 

 

クサガメの性格について

クサガメは基本的には穏やかな性格だといわれています。

クサガメどうしで一緒に飼ってもケンカすることも少ないです。経験上、飼い主に対して威嚇をする行動などはほとんど見られません。あとは少しビビりで臆病なところがあります。

 

↓カメラを向けられてビビるとん

(普段引っ込まないのに写真の時に限って引っ込む。。。)

 

人に懐くかは個体差もあるようですが、懐けばより飼育も楽しくなってきます。我が家のとんちゃんははじめての人が家にやってきても、積極的に寄って行くので相当懐いていると思います。笑

ちなみにエサの時間を大幅に遅れると若干拗ねてます。笑

今後の日記でとんちゃんについてはどんどん紹介していきますのでお楽しみに。笑

 

クサガメ飼育の最適な水温

クサガメが一番活発になる温度は25〜30℃の間です。

20℃以下になると活性が下がり餌をあまり食べなくなります。
30℃を超えると熱中症にかかるリスクが出てくるので、注意が必要です。

 

 

クサガメの冬眠について

自然界にすむクサガメは寒い時期は冬眠に入ります。

だいたい11月ころから冬眠に入り、3月頃に目覚めるといった感じです。

自然界でクサガメが冬眠をする場所は主に水中だと流れの緩い川底、落ち葉などがたまった池の底に潜って冬眠し、陸だと水辺の静かな土手に穴を掘ってその中で冬を越します。

 

↓ここは流れがほとんどなく水底に落ち葉が溜まった土底です。冬眠には最適な場所ですね

基本的には静かで暗く、氷点下にならないような比較的温度が安定した場所を好んで冬眠場所に選ぶようです。

ですが飼育下では必ずしも冬眠させなければいけない訳ではないので「冬眠をさせるのは難しそうだ」と考える必要はありません。

ヒーターなどを使い温度を保ってあげれば冬場でも冬眠させずに飼育は可能ですので安心してください。

 

ちなみに我が家は基本ヒーターで過ごす派です。

 

クサガメの天敵

自然界ではカラスや猫、ヘビがクサガメの主な天敵となります。

飼育下ではさほど心配ないように思えますが、屋外で飼う場合は注意が必要です特にカラス、猫には気をつける必要があると思います。

 

友人はベランダでクサガメを飼育していたら、ある日カラスに襲われてしまいそのカメさんは亡くなってしまったということがありました。

ですので、屋外飼育ではフタや網など最低限の防御は必要だと思います。

 

クサガメ飼育の水換えについて

クサガメの飼育では日々の水換えが必須になります。

 

だいたいの目安として、

濾過器(フィルター)なしの場合1〜2日に1回。

濾過器(フィルター)を使う場合は週1〜2回。

 

 

繁殖

クサガメの産卵時期は6〜7月で、水辺の陸地に穴をほり一度に3〜15個くらいを産みます。

 

クサガメについてまとめ

今回ざっとクサガメの生態について書きましたが、飼育のヒントに少しでもお役に立てれば幸いです。

飼育編で飼育環境の作り方の詳細、必要な器具、オススメ用品などの情報をひとつひとつ追加していくので参考にしてみてください。

少々長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

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