もくじ
濾過器(フィルター)の役割・必要性
濾過フィルターの一番の役割は、水中の汚れを効率よく取り除き水を綺麗に保つことです。
使用することで水質がよくなり、水換え回数も減らせるので生物へのストレスも軽減されます。ニオイなども抑えてくれるので飼い主さんへのメリットも大きいと言えるでしょう。
それ以外にも、水槽内の水の循環を循環させることによって水が腐るのを防いだり、冬場ではヒーターで温めた水を水槽内に行き渡らせてくれる役目も果たしてくれるのでぜひ使うことをオススメします。
濾過器(フィルター)の仕組みについて
濾過フィルターは大きく分けて物理濾過・吸着濾過(化学濾過)・生物濾過この3つの役割でできています。
それぞれに分けてみていきましょう。
物理濾過
これは餌の残りやフンなど(主に目に見える汚れ)を濾過器内のスポンジやウールマットに引っ掛けて、汚れを濾し取る濾過になります。
↓物理濾過のイメージはこんな感じ
まず濾過フィルター内に入ってきた汚れを乗せた水は、最初にこのウールマットで大きなゴミをキャッチし濾し取っていきます。
マットにはゴミがたまって行くので、定期的にたまったゴミを掃除してあげないと目詰まりを起こしてフィルターの濾過能力も下がってしまいます。
掃除機と同じでフィルター掃除しないと吸引力が落ちてしまうのと一緒ですね。
↓物理濾過の実際の例
これは外部式フィルターの給水部分に取り付けたフィルタースポンジです。
目に見える大きな汚れをここでまず濾し取っています。
さらに濾過槽内にもウールマットが入っているためここで取りきれなかったゴミをキャッチします。
↓エアポンプ式の投げ込みフィルターの内部
目詰まりしたら、水洗いしてゴミを取り除きます。また水洗いでも汚れが取りきれなくなったら、新しいものに交換しましょう。
↓実際に使ってる様子と仕組み
吸着濾過(化学濾過)
これはニオイの原因になる物質やアンモニアなど(目に見えない汚れ)や物理濾過や生物濾過では取りきれない汚れを、活性炭やゼオライトなどのろ材で吸着する濾過になります。
活性炭やゼオライトなどのろ材には目に見えない孔(あな)がたくさんあり、その孔の中に汚れを取り込んでいくイメージです。
ろ材も1ヶ月程使っていると、孔の中がいっぱいになって吸着ができなくなって来るため、定期的な交換が必要です。
↓吸着濾過に使われるろ材(キョーリン ブラックホール)我が家もずっと愛用
↓ろ材を拡大したイメージ
マクロ孔やミクロ孔に物質を吸着していきます。
生物濾過
こちらは生物が出したフンや残り餌・目に見えない有害な物質(アンモニアや亜硝酸塩など)を濾過バクテリアによって分解処理させる濾過になります。
生物濾過の仕組み
水換えについての記事はこちら↓
クサガメの水換えのやり方|頻度や注意点・水槽掃除のポイントを解説
どこからバクテリアがやってくるのか・早く定着させるには
濾過器(フィルター)を使っていても水換えは定期的に必要
濾過フィルターを使っているからと言って長期間水換えを怠るのはNGです。
毎日生物に餌をあげることで水槽内の水の汚れは濾過フィルターに毎日溜まっていき、バクテリアに分解されてもそこからでる物質があるため、水換えをしないと水の中には物質が溜まっていく一方になります。
勝手に水槽内や濾過フィルター内の物質が消えていくことはありません。
そのため、定期的な水換えや濾過フィルターの掃除が必要になってきます。
水換えについての記事はこちら↓
クサガメの水換えのやり方|頻度や注意点・水槽掃除のポイントを解説
濾過器(フィルター)の掃除のやり方・ポイント
濾過フィルターに汚れが溜まってきたら掃除をしましょう。ここで掃除のやり方にはちょっとしたポイントがあります。
ブラシなどで濾過槽や部品を綺麗にしていき、ろ材は水ですすぎます。
この時に大事なのが、この4点
・水道水(塩素を中和してない水)で洗わない
・水槽内の水温に近い温度の水で洗う
・熱いお湯や冷たい水で洗わない
・洗剤を使わない
これをしてしまうとせっかく定着したバクテリアが死んでいなくなってしまいます。
洗う時の注意点:バクテリアを減らさないようにする
対策:ろ材は水槽の水ですすぎ・濾過器本体と部品は水道水で洗う
濾過フィルターの中で一番たくさんのバクテリアが住んでいるのは、ろ材やフィルターマット・スポンジの中です。
この部分のバクテリア達を出来るだけ残しておきたいですよね。
水道水を使っている場合の対策として、
・ろ材やフィルターマット・スポンジは水槽内の水を汲み取りそれを使って洗う。
・もしくはあらかじめ塩素を中和した水を用意して洗う。
こうすることで塩素によってバクテリが大きく減る心配が無くなります。
・濾過フィルター本体・その他部品は水道水で洗う。
濾過フィルターの本体や部品にももちろんバクテリアがくっついてはいますが、ろ材やマットに定着している数に比べたら圧倒的に少ないです。
ですので、本体や部品は水道水で洗ってしまっても大きな影響が出にくいと言えます。
またしっかり洗わないと汚れがたまりフィルター自体の性能が落ちてしまうため、結果的に水を悪くしてしまうことに繋がります。
水槽内の水を無理して使わず水道水でしっかり洗って綺麗にしてしまいましょう。
水槽の濾過フィルターの役割まとめ
・濾過フィルターの役割
水を循環させて綺麗に水質を保つ。
ヒーターで温めた水を水槽内に行き渡らせる。
吸着濾過→活性炭などのろ材を使い目に見えない汚れを吸着する濾過
生物濾過→バクテリアによってフンや餌・目に見えない物質を分解し処理する濾過
→ろ材は水槽内の水を汲み取って洗い、そのほかは水道水でもOK