赤虫(アカムシ) 対処 駆除

クサガメ飼育の経験談

飼育水槽に赤虫が湧いた時の対処法や発生対策を解説|アカムシ発生の経験談

こんにちは!クサガメ飼育歴13年のYamaです。
カメ以外にも日淡魚や熱帯魚・肉食魚・水草と色々とアクアリウム経験なんかも実はあります。

 
今回は飼育水槽に発生する赤虫(アカムシ)のお話。
水槽内や濾過器内に1cmほどの細長くて赤い生物がうねうね動いていたことはないでしょうか?そいつが赤虫です。
 
この記事では、赤虫(アカムシ)が発生した時の対処方や発生しないための工夫などを解説していきます。
 
【この記事は水棲カメに限らず、その他熱帯魚飼育などのアクアリウム水槽でも共通するものなので参考にしてみてください】
 

もくじ

そもそも赤虫(アカムシ)って??

赤虫とはユスリカ(揺蚊)という蚊の幼虫のことで水中暮らします。

見た目は、1cmくらいで細長く真っ赤な色をしてうねうね動く生物です。

 

ユスリカとは蚊に見た目がそっくりで、夏に公園や水辺で蚊柱を作って群がっているあれ。一度は見たことあると思います。

人を刺すことはないので、特に害はありません。もし赤虫が湧いてもそういう意味では焦らなくて大丈夫です。

 

↓実際の赤虫の写真

赤虫(アカムシ)

もっと細くて長い赤虫もいます。

自然界では主に生活排水で汚れた河川や富栄養化(窒素やリンを多く含んだ状態)した河川などで大量発生することが多いようです。(もちろん綺麗な河川にも住んでいます)

ちなみにペットショップなどで売られているエサ用の冷凍赤虫は、清潔な環境で養殖され殺菌消毒した赤虫を冷凍したものです。

*釣具屋で売っているものは飼育している生き物に与えないようにしましょう。

 

水槽に赤虫(アカムシ)が発生する理由や原因

理由として、水が汚れている場合が多いです。

水質が悪くなっていたり、水が富栄養化した状態になっている可能性があります。

*富栄養化(ふえいようか)とは水中に窒素やリンなどの栄養成分が多くある状態のことです。水槽内だと餌や生物のフン・死骸をバクテリアが分解することで発生します。

ユスリカはそのような状態の水質を好むため卵を産みにやってきてしまいます。夏場は特にこまめな水換えをして水質を綺麗に保つようにしましょう。

我が家で赤虫が湧いた時も、夏場で水換えを怠っていた時でした。

大きい濾過器を入れていても夏場は週に1〜2回、半分くらいの水換えはした方が無難かと思います。

 

アカムシが水槽や濾過器に発生した時の対処法

もし赤虫が水槽に湧いてしまったらすぐに対処しましょう。

赤虫が増えると、彼らも生きているので餌を食べ排泄をし水を汚します。数が多ければそれに比例してもっと水を汚します。結構厄介です。

 

まず見つけた赤虫を取り除く

水槽内で見つけたらまずは取り除きましょう。網で救ったりや水換えがてら掃除用のホースで吸い出したりすればOKです。

 

水槽、器具、濾過器を掃除する

水槽内だと水中に置いている陸場や器具の隙間に赤虫が隠れている場合が多いので、全部取り出して器具と水槽をしっかり掃除しましょう。

また赤虫は濾過器にも侵入している場合が多くあるため、濾過器や濾過器の部品・ろ材の掃除も入念に行うと良いです。

それで一旦、水槽を再開させて様子を見ましょう。

 

それでもダメなら水槽・濾過器をリセット

水槽・陸場などの器具・濾過器・ろ材全て掃除しても赤虫やユスリカの発生が止まらない場合は、リセットする必要があります。

 

水槽リセットの手順

一度、入っている生き物を別の水槽などに移します。

水槽や水の中にある器具(陸場など)・濾過器をよく洗い天日干しなどでしっかり乾燥させ、濾過器に入っているウールマットやろ材は全て新しいものに交換しましょう。


また水槽内の低床に使っている砂利や砂も中にたくさん赤虫が潜んでいる可能性があるため、全て捨てて新しいものにするか、熱湯や熱いお湯をかけて浸し煮沸消毒をして赤虫を全滅させる必要があります。

全て完全に乾ききったら1日置いて、水槽をセットしなおせば完了です。


これをやると濾過器内にいた濾過バクテリアなども全ていなくなってしまいますが、ずっと赤虫がいて増える方がよっぽど水質を悪くするのでここは一旦諦めてリセットすることをオススメします。

濾過バクテリアが定着するまでは、水が綺麗でも水質が不安定になるのでリセット直後は生き物によっては注意が必要です。

水質に神経質な生物を飼育している場合は、水質が安定してくるまでは水槽に入れるのを控えた方が良い場合があります。

 

赤虫を水槽に発生させないための対策

何より赤虫が発生する前に対策を取ることが一番大切です。簡単なことで発生を防げるのでやっておきましょう。

 

まずは水を綺麗に保つ。日頃からこまめに水換えを行う

ユスリカは水質が悪くなっている水場を好むので、水質の良い綺麗な水にはあまり寄ってきません。そのため日頃から水換えをこまめに行い水質を維持することでかなり発生を抑えられます。

特に、窒素・リンが多い状態の水質にならないように気をつけましょう。(これらの物質は主に餌や生き物のフンなどをバクテリアが分解し発生します)

 

熱帯魚など飼育している場合はガラス蓋をしておく

フタをしておけばユスリカも水槽内に侵入し辛くなるので、赤虫が湧くリスクを回避できます。そもそも水槽内に入らせないことも大きなポイントです。

 

カメ飼育の場合はネットや粗めの網などでフタをする

クサガメなどの半水棲カメの場合は、ガラスフタで水槽を締め切ってしまうと夏場はカメが熱中症になる危険もあるので、金属性のネットや網でフタをして通気性の良い状態にしてあげましょう

こうすることで、紫外線ランプから出る紫外線も遮断せずに済みます。(ガラスフタは紫外線を遮断してしまいます)

 

Yama経験談 〜赤虫とのバトル編〜

事の始まりはある夏の朝。

いつものように起きてからすぐ、クサガメのとんちゃんにご飯をあげるため水槽へ。

 

ご飯をもらい早速むさぼるとんちゃんを眺めていると・・・数匹の「蚊」が水槽内の壁面にとまっている姿を発見。

その時は「蚊が卵でも産みに来ちゃったのかな?」と思った程度で、手で追い払ったり潰したりして、あとは特に気にもとめずその日は終わり。

 

しかし翌日、またいつものごとくご飯をとんちゃんにあげに水槽に行くと・・・「蚊」また数匹いる!!

「おいおいここで卵産むのは勘弁してくれよ」と思いつつも前日を同じ様に対応し事なきを得た。

 

・・・かのように思っていたのが間違いだった。

 

日に日に増える「蚊」

さらに翌朝、また「蚊」がいる!というか10匹以上と数が増えてる!!!

そして水槽をよく見ると、水際に蚊の抜け殻のようなものが・・・!

いつも透明で綺麗な水槽の水も若干濁っていて、家主のとんちゃんのテンションも若干低いではありませんか・・・

 

この時、「もしかして蚊が…水槽内で増えてるんじゃね?」という嫌な予感が。

早速水槽の水換えをすることにし、とんちゃんを避難。水槽内の器具などを外に出していたら・・・やっぱりいましたよ、数匹の「赤虫」さん達・・・。

嫌な予感が確信に変わった瞬間だった。

 

犯人は赤虫(ユスリカの幼虫)だった

そうこの「赤虫」とは水槽にいた蚊(ユスリカ)の幼虫のこと。

完全に水槽内で繁殖してたわけですね・・・

 

ひとまず全ての水を取り替えるのはやめておき2/3ほど水を抜いて、同時に見つけた赤虫を全て吸い出し駆除。新しい水を入れて完了。

「これで水槽内のレンガとかの隙間に隠れてた赤虫も駆除したしもう安心!」と思っていたのが、甘かった・・・

 

水槽掃除しても日に日に増える蚊

そして翌朝、また蚊が沢山いる・・・前日より増えとる・・・しかも昨日交換したはずの水槽の水がまた濁ってる!!

 

(ま・さ・か!!!!!)

 

フィルター内に隠れていた!!!

急いで投げ込み式フィルターと外部式フィルターを取り外して中を確認すると、いつもより汚れが溜まっている!!!そして・・・いました大量の「赤虫」さん達!!

 

フィルター内にみんなで隠れて生活していたんだね!!こりゃ水換えしても「蚊」がどんどん出てくるわけだ・・・。

 

もうフィルター掃除をするかないので、ろ材も含めて全部水道水で洗うことに。

もはやバクテリアが減ってしまうとか言ってられない状況だったので、ガッツリ水道水で洗い流してやりました。

これで濾過器に隠れていた赤虫達ともおさらば!

 

そうして、無事赤虫との戦いに幕を閉じました、、、。

 

フィルター掃除をしもう安心と思われたが・・・

・・・と思われたのだが、数日後また「蚊」が水槽にいる。水も濁ってる。汗

 

(まじかよ、もう嫌だわ。今までの水換えとフィルター掃除の意味とは・・・)

と絶望しつつ早速フィルターを取り外し開けて見ると、またいっぱいいました「赤虫」さん達・・・!!!!!!!!

 

(あんなにしっかりろ材も水道水ですすいだのに!どうしてこんなに!?)というくらいに。

 

ここでろ材(うちの場合は珊瑚砂と活性炭とウールマット)を細かく確認して見ると、ろ材の隙間や穴・ウールマットの奥でしっかりしがみついて隠れている赤虫達を多数発見!

 

ここで気がついたのが、「水で流したくらいじゃ濾過槽からは赤虫を完全に排除できない」ということ。

 

水槽&濾過器のリセットを決意!その工程

こうなってしまってはもう仕方ない・・・水槽をリセットしよう!

Yamaは決断した。

 

まずはとんちゃんを予備の水槽へ一時避難。

水槽の水を全部抜き、よーーく洗って天日干し!

中のレンガも熱湯に10分以上浸してから天日干し!

 

そして問題の濾過器は器具も全て丸洗い!

湯沸かし器のお湯を60℃くらいまで熱くして大きいバケツに注ぎ、ろ材も濾過槽(モーター部分以外は)全部突っ込み放置!

 

これで一匹残らず徹底的に赤虫さん達を全滅!

同時に、今まで一生懸命に濾過してくれていたバクテリアさん達も全滅させることになるのでお別れ。泣

 

こうして、翌日全て綺麗に生まれ変わった水槽と器具・濾過器達をセットし直し水槽を新たにスタートし始め、それ以降は蚊が一度も発生することはなくなり、赤虫との戦いは幕を閉じた。

 

赤虫との戦いを終えて

一度、赤虫が湧いてしまうと本当に大変なので、沸かせないようにしましょう。

赤虫は水換えを怠ったりして水質が悪くなってきた水に湧きます。こまめな水換えを怠らなければこのような事態は防げるので、蚊が湧く夏は特に気をつけておくと良いです。

我が家のパターンも夏場に水換えを怠ったのが原因でした。汗

 

水槽に赤虫が湧いた時の対処まとめ

・赤虫が水槽に発生する理由や原因

質の悪化が原因となることが多い。

こまめな水換えなどをして水質を日頃から綺麗に保つようにしていれば、発生するリスクはかなり減る。

 

・赤虫が水槽や濾過器に発生した時の対処

まずは目に付く赤虫を駆除する。水槽・器具・濾過器をしっかりと洗う。

それでもダメな場合は、水槽をリセット。濾過器のウールマットやろ材は全て新しいものに変える。

 

赤虫を水槽に発生させないための対策

水質を日頃から綺麗に保つ。特に夏場は注意!

水槽内にユスリカを侵入させない。フタなどをして侵入しないように対策をとる。

赤虫は一度発生してしまうとなかなか厄介です。日頃から水槽の水を綺麗にして発生することのないように心がけましょう。

それでは最後まで読んでいただきありがとうございました!

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